『黒死館逍遥総集編 CDROM』について

『黒死館逍遥』は2005年に創刊し、現在12号+別巻2号まで刊行してまいりました。
ながらく絶版となっていた号もあり、皆様から既刊を読んでみたいとの要望も賜ってきました。
そこで、このたび、本編に相当する11巻(第一号を除く)を電子書籍の形で、総集編としてお届けすることにいたしました。

つたないながらも、足掛け七年の集大成です。
皆さんの応援のおかげで、ここまで長く続けてこられたと感じています。
本当にありがとうございます。

今回は電子書籍(PDF)という形式上、図版のカラー化など今までできなかった効果もうみだすことができました。
紙判に愛着のあるかたも、また違った雰囲気の電子書籍版を手に取っていただければ、幸いです。

2012.11 素天堂・絹山絹子

販売価格・分売について

■販売価格
一枚3000円です。
ただし、過去に一冊でも『黒死館逍遥』1-12号の紙版をご購入いただいた方は、2500円とさせていただきます。
お手数ですが、該当される方は、通販フォームの購入履歴にチェックを入れてください。
通販方法の案内時、値引きした価格で送金額をお知らせいたします。

■分売
各巻のPDFデータを、一巻につき300円でCDに焼いて販売いたします。
基本的に通販のみの受付ですが、ご要望があれば、イベントで手渡しも可能です。
分売希望者は、通販フォームのコメント欄に「希望号数と分売希望」の旨ご記入ください。
作業の都合上、発送までに1週間ほど頂戴いたしますが、ご了承ください。
またパッケージ(ケースラベル)の仕様が、総集編とは異なりますので、そちらもご留意ください。

■送料
既刊の冊子との同梱可能です。
1枚送料:180円。

通販方法

フォーム(別窓が開きます)にて、欲しい本の冊数と必要事項をお知らせください。
折り返し、詳しい通販の方法をメールさせていただきます。
送金(ゆうちょ銀行か三菱東京UFJ銀行)の確認が取れ次第、順次発送させて頂きます。

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hotmail,gmailをお使いの方は、通販の案内メールが受信できない可能性が高いので、できるだけ使用を避けて下さい。
メールアドレスはくれぐれも間違いがないように、お願いします。
お返事は、3日以内に返しています。それよりも遅い場合は、再度お知らせください。
フォームがうまく使えない方は、 kliocity00@mist.ocn.ne.jp 件名「通販希望」まで。

特徴

■紙版との違い
1.第一号は含まれていません。第一号の内容は、総て大幅改訂増補のうえ、9、10、11号に収録されています。
2.モニターでの可読性をはかった全巻統一による組版の大幅変更
3.図版の大部分をカラー化、一部の図版の追加差し替え
4.オフセット版発行後判明した、誤字脱字の修正
5.オフセット版発行後判明した、事項の追加、訂正
などの変更を行いましたが、全体の構成に大きな修正はしておりません。

■動作環境
データはPDFで作成されています。
動作確認は、Windows XP, Windows 7, Mac OSX, Android 2.3で行いましたが
Adobe Readerが正常に動作する環境であればタブレット、スマートフォンでも閲覧可能です。
万が一データ破損等がございましたら、kochairo@hotmail.com (絹山絹子)までご連絡下さい。

収録目次

02 黒死館資料集001
前説 
頭蓋骨の興味 菅原教造 
心の絵図 菅原教造 
あとがき

03 『黒死館』とヴァン・ダインとバーナビー・ロス
前説  凡例
第一章  ヴァン・ダインという探偵小説家
第二章  日本に於けるヴァン・ダイン受容前後
第三章  ヴァン・ダインに対する挑戦
第四章 「黒死館」におけるヴァン・ダインとの共通語彙(抜粋)
結語に代えて ──遠く遙かなこだまとして 山田正紀『僧正の積木唄』を読む 
付録一  ヴァン・ダイン プロフィールと故トバイアス氏の書庫リスト 蒼竜窟居候人 
付録二  コンスタンス・ケント事件 森下雨村 
あとがき 

04 ファウスト「魔法博士」に劫罰はくだされたか─〈エイリアス〉「Kの悲劇」
前説  凡例
第一章 史実としてのファウスト 
第二章 伝説としてのファウスト
第三章 文学としてのファウスト
INTERMEZZO 回想 
第四章 虫太郎におけるファウスト像 
第五章 もうひとりの「ファウスト」PATER HOMO SUM 
付録 ◎ ミュンヘンの人形芝居 
あとがき 

05 DER MUSIKPAVILLON VON KOKUSHIKAN まずは音楽、すべてが音楽?
前説  凡例 
第一章 マンハイムのロココ〈宮廷楽師カペルマイスター伝説〉
第二章 独りで三十櫓楼船を漕げ〈カリルロン〉 
intermezzo ミーハー的クラッシック・ファンの牙城〈すりい・もんきい〉 
第三章 雪の墓窖は幻か 〈伝説と正伝と〉 
付録 淺草興行界回顧  東 久雄  モダン流言蜚語収録(抄) 陶山 密 
あとがき  

06 黒死館妖あやしの花舞台
前説  凡例 
  第一章 機巧からくり人形・操人形 影の女王〈テレーズ〉を中心に 
第二章 大正新劇への思い入れ 陶製のベアトリチェ像 津多子
第三章 映画と表現主義 キネマへの付け文 
第四章 一行のオフィリアから一篇のオフェリアへ ちょっとシェークスピア
アンコール 一 『狂つた一頁』 撮影餘談  川端康成 
アンコール 二 亞米利加歸り 天勝を見る 古川緑波 
あとがき 

07 黒死館妙ゴロジー 引用の妙 妙な引用 文学編
前説   凡例 
第一章 稀代の〈引用師〉虫太郎 
第二章 〈引用〉なき〈引用〉の箱根細工
「序編 降矢木一族釈義」における、種々の引用風の挿入文について
第三章 詩文でつく虚妄うそ 
〈樺の森〉 アンソロジー 黒死館幻視 
はげ山の一夜ふたたび    絹山絹子

08 黒死館資料集 002 雑誌『變態心理』復刻 妙ゴロジー医学編
前説  凡例
自動現象の話    小熊 虎之助
変態心理学上より観たる オルレアンの少女  佐多 芳久
不死論     富士川 游
ベルグソンの夢の説 小熊虎之助訳
あとがき     絹山絹子

09 黒死館輿地誌略 エウロペもボスフォラスもゼウスの悪戯
前説  凡例
第一章 まず、その周辺を歩くことで逍遥を始める 
  Where the T-line reached ?(含む所在地考証・地理的混濁)
第二章 マッケイの地理本  イメージとしての西洋
第三章 幻のエウロペ劫掠
第四章 テレーズの住んだところ 黒死館地誌辞典(抄)
テレーズの住んだところよ、何処

10 ケルト・ルネサンス考
前説   凡例 
第一章 ポオの一族 探偵小説と建築の関係
第二章 ヴァン・ダインのニューヨーク
第三章 砂の城とトランプの家 これは虫太郎が建てた家
第四章 華麗に乙姫は舞う 洋風建築の流入と十九世紀欧州建築事情 
第五章 おきて みる ゆめ ケルト・ルネサンス考 
付録 泥棒男爵が棲んだ家   絹山 絹子
あとがき 

11 黒死館庭園術 または 不毛の研究
前説   凡例
序章 呪咀の淵源 「黒死館」の建築者 ディグスビイ
第一章  赭土褐砂のニヒリズム
第二章  綺想の庭 西洋の夢巡り
第三章  修道院の庭 地の底から異形の宇宙へ
第四章  闇に沈む地霊 koboldは誰の影か
Her Last Bow

12 REGENDA NEGRA 漆黒伝説 『黒死館』民俗伝承と偽・聖者伝
前説 
第一章 存疑・真偽未詳の伏魔殿PANDEMONIUM 
第二章 魔術師法王、至福千年を統治する 
第三章 水精nixieはムンメル湖底に遊んでいた
付録一 古代の神々『民俗學の話  第四章』
付録二 メルジナ『中世の歐州に現はれたる神秘傳説 第三章』

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